もし、東京で昼食をとったとき割り勘にしていたら、田舎から包みが送られてきたりする、中身の濃い交流はなかったかもしれない。割り勘は、確かに合理的な面がある。その場で梢算がなされて、お互いに貸し借りがないので、人間関係も割り切って考えられる。
しかし、まさにその点が、割り勘の短所でもある。貸し借りがないので、心の中にも何も引っかかるものがない。さっさと別れてそれきりになっても、何の差し支えもない。人と人とを結ぶ心理的な「糸」が切れてしまっている。
しかし、まさにその点が、割り勘の短所でもある。貸し借りがないので、心の中にも何も引っかかるものがない。さっさと別れてそれきりになっても、何の差し支えもない。人と人とを結ぶ心理的な「糸」が切れてしまっている。